コロナ禍の中の定演
新型コロナによる緊急事態宣言で、入場時には体温チェックがあり、ステージ上のグリーの方々も合唱用マスク、客席もワンスキップで互い違いに着席と、普段とは違う雰囲気でした。
それでも客席はたくさんの方々が駆けつけて、愛されてる合唱団なんだなと改めて実感。
開演前のアナウンスでは「飛沫感染を防ぐため、“ブラボー”などの掛け声はご遠慮ください」と淀工グリーらしいアナウンスも。
開演とどよめき
そんな中の開演。
やはり第1ステージの現役演奏は叶いませんでした。
初めて知った方も多かったようで、会場からはどよめきが。
教育委員会から2日前に現役生のオンステージはNGとの連絡があったそうです。
ただ、現役生だけで無観客であれば問題ないとのことで、開演前に収録されたそうです。
本来演奏する予定だったのが、
- 「しあわせよカタツムリにのって」(やなせたかし/信長貴富)
- 「さくらんぼと麦わらぼうし」(金子静江/鈴木憲夫)
- 「勇気100%」(松井五郎/馬飼野康二)
の3曲。
こちらはブルーレイに収録されるそうです。
今年度は合唱祭もコンクールも文化祭もなくなり、このステージは貴重なステージだっただけに、無念でなりません。
第2ステージ
ステージは第2ステージの「たのしいコーラス」から始まりました。
- 「春よ、来い」(松任谷由実)
- 「替え歌メドレー」(嘉門達夫)
- 「無縁坂」(さだまさし[松下耕])
- 「島唄」(宮沢和史[信長貴富])
- 「いのちの理由」(さだまさし)
「春よ、来い」はこのコロナ禍に希望をもらえる歌声で、聴きながら天を仰いでました。
「替え歌メドレー」は、マスクで口元が見えないので、歌詞を伝えるのに苦労した模様。思いのほか、合唱って口元を頼りに聴いてたんだなと再認識。途中高嶋先生が煽りを入れてましたが、会場からは笑いも。
その後の3曲はじっくり聴かせる3曲。
第3ステージ
休憩を挟んで第3ステージ。
今年はコンクールがなかったので、合唱曲集「空とぶうさぎ」から。
- 「木綿」(小倉久雄/西脇久夫)
- 「お母さん」(石橋えつ子/小六禮次郎)
- 「足指でおセンタク」(西ひろ子/伊藤良一)
- 「ゆき」(井出和也/丹波応樹)
- 「手紙」(谷田由美子/西脇久夫)
- 「空とぶうさぎ」(持田美晴/矢田久子)
1曲1曲、楽曲解説を入れながらの演奏。
「空とぶうさぎ」は何度聴いてもグッときます。
第4ステージ
第4ステージは、本来現役とOBの合同演奏だったステージ。
- 「雨」(八木重吉/多田武彦)
- 「水底吹笛」(大岡信/木下牧子)
- 「ファイト!」(中島みゆき)
残念ながらここにも現役生は参加できず。
今日は阪神淡路大震災から26年目の日。「ファイト!」の初演はその震災の前日の定演だったそうです。力強い「ファイト!」の掛け声がコロナ禍の応援歌のように響きました。
思いがけない現役生の歌声に涙
そして、本来はここから現役生を送るステージ。
残念ながらステージには立てないので、第1ステージの中から1曲、「しあわせよカタツムリにのって」の音源が、午前中に収録した音源が会場で流されました。
この曲はこのコロナ禍の状況で、高嶋先生が選んだ1曲だそうです。
音源が流れ出すと、涙が止まらず、会場にいた他のお客さんたちも同じ気持ちだったようです。
音源が流れた後、高嶋先生がここに3年生がいるかのように、想いを語っておられました。3年生がステージに立つことができない知らせを聞いた後の3年生とのエピソードをふまえながら、高嶋先生も涙ながらにその想いを語っておられました。
今年は残念ながら現役生が一切ステージに立てない定演になってしまいましたが、こんなに現役生のことを考え、想ってもらえた定演はないのではないかと思います。
大変な状況の中、素敵な演奏会をありがとうございました。