全国コンクールの審査講評は、
Nコンon the Webで公開されていますが、
「教育音楽」(音楽之友社)12月号には、
審査員の方の全体的な講評(感想)、
各校ごとのコメントが掲載されています。
全体講評と金賞校の講評を、その2として
一部抜粋・要約してご紹介します。
正確な講評とその他の講評は、
ぜひ「教育音楽」をご覧ください。
Nコンの記事以外にも合唱に関する
面白い記事がたくさん載っています。
Nコン2015 審査講評
小学校の部(武田雅博)
・「自由曲勝負」が通用しない課題曲だった。
・各校が難易度の高い自由曲を選曲していた。
・技術指導とともに「音楽心」を育てなければならない。金賞・七生緑小学校
・「明るく輝く声」が魅力的。
・課題曲は各所に絶妙なテンポの運びがあった。
・自由曲は前年と同一の作曲家の作品を追求することで、解釈に深みが増した。
・課・自ともに楽譜の読込が適切で、それに裏付けされた先生の指揮もお見事。中学校の部(大門康彦)
・タレント起用の「イベント感」が、「絶対に失敗してはいけない」という演奏に固執せず、音楽を楽しむ姿勢の演奏につながっていたように思う。
・どの演奏にも「音楽的な遊び心」「作品に対しての集大成の披露」を感じた。
・課題曲は典型的な現代ポップスを各校とも個性を出しつつ、合唱作品として完成度の高い演奏がされていた。
・自由曲は「技術挑戦型」の演奏も見られた。金賞・鶴川第二中学校
・爽やかで明るい音色。
・課題曲では華麗なフレーズの流れが感じられた。
・混声3部のバランスもよく、素晴らしい演奏。
・逆にゴツゴツしたリズムを立てた箇所があってもよかったかも。
・自由曲は鬼気迫るサウンドをつくっていたが、歌詞の立て方にもうひと工夫を。高等学校の部(清水敬一)
・課題曲は時空を行き来するファンタジーで、演奏者を混乱させ、イメージを喚起させ、陶酔せずにおかない傑作だった。
・誰もが自分の表現に向かわざる得ない楽曲で、生き生きとした音楽体験がなされた。金賞・郡山高等学校
・課題曲の言葉さばきは「うますぎる」域だった。
・中身が自然に飛んできて、そこにやさしい気持ちがよりそっていた。
・自由曲は在るべき音が在るべき表現として鳴っていた。
・初めて聴く作品のよさを的確に伝えていた。
個人的なメモとして宮崎学園の講評も掲載しておきます。宮崎学園高等学校
・課題曲ではこの合唱団らしい、心が揺れるダイナミックな表現だった。
・細部の強調も心憎いばかりで、最後の着地も印象的。
・自由曲は情熱が伝わった。
・無伴奏部分でさらに痛みの表現を織り込めた。
・ピアノが加わってからの生命力は見事。



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