Nコンの中学合唱といえば、
最近では混声も女声も金賞を取るのが
当たり前になっていますが、
戦後初の中学女声Nコン全国優勝は、
昭和51年の秋田南中学校でした。
※当方調べ。終戦直後の同声合唱除く。
昭和50年代まで女声が優勝しなかったのは
なんとなく不思議な感じもしますが、
そもそも中学は男声の指導が難しいのと、
このコンクールの性格が
クラス合唱の延長的なのを考えると
同じような水準の演奏であれば
混声に配慮していたのかもしれません。
ということで、一度きちんとまとめてみたいと思っていた
秋田南中学校の演奏を振り返ってみたいと思います。
三浦修二先生の時代のみですが、
わかる分だけ埋めておきます。
それにしてもこれが中学女声合唱なのかと思うほど、
成熟した声の艶と表現力に魅了されます。
昭和42年
NHK全国学校音楽コンクール3位
<課題曲>「ひとみ」(越部信義)
<自由曲>
不明
昭和46年
こども音楽コンクール全国優勝
女声合唱組曲「水のいのち」より「川」(高田三郎)昭和48年
こども音楽コンクール全国優勝
「泉」(高田三郎)昭和49年
こども音楽コンクール全国優勝
女声合唱組曲「北の歌」より「雪の魔法」(中田喜直)昭和51年
NHK全国学校音楽コンクール全国優勝
<課題曲>「水芭蕉」(岩河三郎)
<自由曲>
女声合唱組曲「月と良寛」より「月のうさぎ」(大中恩)
こども音楽コンクール全国優勝
女声合唱のための三章「愛の河」より「相聞」(湯山昭)昭和52年
NHK全国学校音楽コンクール3位
<課題曲>「レモン色の霧よ」(玉木宏樹)
<自由曲>
「若い駿馬」(柳沢浩)
昭和53年
NHK全国学校音楽コンクール3位
<課題曲>「歌がうまれる」(小林秀雄)
<自由曲>
合唱組曲「小さな歳時記」より「たじま牛」(岩河三郎)
<Nコン審査講評>
・スケールの大きな音楽だった。
・大人っぽい、深々とした音色だった。
・発音の入念さも特筆すべきものだった。
・「発音を歌って」いる感が
つきまとっていたのは残念だった。
・「発音」を「発語」に仕上げなければならない。
・表現意欲が先行してしまい、
アンサンブルや音程の乱れがあった。
・意欲が空転すると、個人の癖が目立つ。
・声を押し出す傾向が少々ある。
・大人っぽい音色のため、時折音色が暗くなる。
・ピアノはもっと合唱に絡むこと。
こども音楽コンクール全国優勝
女声合唱組曲「蝶」より「よみがえる光」(中田喜直)昭和54年
NHK全国学校音楽コンクール3位
<課題曲>「時は流れても」(池辺晋一郎)
<自由曲>
「海のオルゴール」(大中恩)
昭和55年
NHK全国学校音楽コンクール全国優勝
<課題曲>「きみは鳥・きみは花」(湯山昭)
<自由曲>
女声合唱組曲「ひたすらな道」より「白鳥」(高田三郎)
<Nコン審査講評>
・一点の非の打ち所のない合唱だった。
・男声・混声にも負けない気迫に溢れた合唱。
・各パートの音色の統一、音程やリズムの良さは
訓練の賜物である。
・本年の出来栄えではもう何も言うことはない。
・ただ素晴らしい合唱であったの一言に尽きる。
最優秀校演奏会より
<シェルブールの雨傘><学校紹介>



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